仙台高等裁判所 昭和26年(う)821号 判決
刑法第二百四十条後段の罪は、強盜罪と傷害致死罪又は強盜罪と殺人罪との結合罪でその性質上包括一罪を構成すべく、即ち強盜が傷害により人を死に致した場合は勿論強盜が故意に人を死に致した強盜殺人の場合をも包含するものであつて、刑法第二百四十三条の規定が同法第二百四十条の未遂罪を認めているのは、故意犯たる強盜殺人行為についてである、従て、強盜の共謀者は、他の一人が犯行の途中強盜の手段として殺意を生じて被害者に傷害のみ与えた場合には、その殺意に付共同犯行の認職のない限り、他の一人が殺意を以て傷害を与えた結果に付強盜致傷の加重責任を負担するは格別、強盜殺人未遂の罪を以て問擬さるべきでない。
(後略)